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バックパッカーに憧れて

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マラッカで美空ひばりの「愛燦燦」を聴くとは思わなかった

旅と音楽 マレーシア
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2014.11.23(3日目)
降りしきる雨のなか軒先の屋根などを伝い、チャイナタウンのジョンカーストリートまできた。チャイナタウンは各国どこに行ってもあり、日本でも横浜中華街をはじめ、各地にチャイナタウンが存在するため、身近な街といってもいいだろう。

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僕は一軒の商店の軒先で雨宿りをしていると、店の店主と思われる中年の男の人が椅子を貸してくれた。ふとした優しさは例え旅に出なくても嬉しいものだ。そして音楽を大音量で流しはじめたのだが、それは聴き覚えのある音楽だった。
 
偶然にも歌い出しが今の情景と同じ「雨燦燦と…」で始まる美空ひばりの「愛燦燦」だ。旅も三日目に入ると日本語に飢えているせいか、歌詞が心の中にスッーと入ってくる。歌い手も曲も知ってはいるが、真剣に歌詞を聴いたのは初めてだった。
 
この歌詞のボリュームは決して多いものではないのだが、中身が濃いと感じた。

人生とは「嬉しいもの」と「不思議なもの」で構成されており、例えば人は「雨が身に落ちるように わずかばかりの運の悪さを恨んだりする」と。

僕はこの雨に打たれて運が悪いとは思わない。もっとも歌詞は例えているだけで日常において落とし所を運の悪さで片付け後ろ向きな人生を送る人はいるだろう。過去に僕の周りにもそういう人がおり、この歌詞のように「未来たちは 人待ち顔して微笑む」つまり、未来っていいと思うよ。人生って嬉しいもんだよ。と唱えていたが、いつからしかそのような人たちを避けるようになっていた。それは唱えても伝わらない僕の表現力の無さなのか、前向きになれないその人の心なのかは分からない。

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「人生って嬉しいし、不思議だし、色々ある」それでも未来が人待ち顔して微笑むことを信じている人達とだけ付き合いたいと思ったのはあるかもしれない。僕は限りない人々に伝えることはできていないが、美空ひばりは時代を超え、世代を超え、国境をも超え歌い伝え続けている。やはり歌っていいもんだ。日本語の歌詞っていいもんだ。
 
ただひとつ。僕の経験上「運の悪さ」だけで片付けると、必ず人を攻撃しはじめる。人のせいというやつだ。しっかり検証をしないから人のせいにするのが楽になる。それでも美空ひばりは「人は哀しいものですね。かよわいものですね。」と優しく問いかけてくれる。もう神の域だ。彼女が「不死鳥」と呼ばれるのは決して病気のことだけではなく、数多くの作品から感銘を受けた結果と言ってもいいだろう。

そして、この歌詞にある「それでも過去達は優しく睫毛に思う」とはどんな意味だろうと調べてみたが、作詞家・小椋桂のオリジナルの表現で「昔のことが目の前に浮かび、心安らかに思い出される」と捉えていいんだろうと。だとしたら、この旅もまた時を重ね未来に生きていたら「優しく睫毛に思う」ことがきっとあるだろう。
愛燦燦 (あいさんさん)

愛燦燦 (あいさんさん)

  • 美空ひばり
  • Kayokyoku
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

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