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空き家の一軒家でオーナーの許可を得た民泊を始める方法 〜地域と物件探し編〜

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2017年、僕は民泊を始めることにした。元々宿泊業に興味はあった。きっかけはその昔、初めて訪れた沖縄のゲストハウスでの体験だった。ゲストハウスで働く人や、他のゲストとの交流に、深い共感を得た記憶がある。それ以降、沖縄へは幾度となく足を運び、旅はやがてアジアへと移行していった。

旅はまだまだやりたいが、背負ったバックパックを一旦床に置き、民泊を始めるにあたっては、今年(2017年)の3月に閣議決定された民泊新法が決断の後押しをした。グレーゾーンのなかで過熱になっている民泊業に、国が新たな法律を制定したからだ。そんな民泊新法の施行は早くて来年(2018年)の1月からと言われているが、そこに照準を合わせているようでは遅い。ましてや、旅館業法の許可をとった民泊はほとんどなく、グレーなまま経営をしている民泊がほとんどなのが現状。今もこうしている間に、新たな民泊が生まれている。 

 

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日本のAirbnb登録数

2008年に米国で始まった旅行者とホストを結びつけるウェブサービスの「Airbnb(エアビーアンドビー)」は、世界191カ国と34,000以上の都市のホストが登録をしているといわれている。そんなAirbnbの日本における登録数は、2016年11月時点で44,000件といわれており、都道府県別に見ると、最も多いのは東京都で15,000件、次いで大阪府が11,000件、京都府が4,000件、福岡県が1,500件、沖縄県が1,400件、神奈川県が1,100件という順番になっている。


特に東京での民泊数は、地域によっては過剰ぎみなところもあり、もはや箱だけ用意すれば良いという時代は終わり、宿泊と体験をセットにした「体験型」の宿泊にシフトし始めている。しかし日本の民泊は約70〜80%が、ホスト(オーナー)非滞在型の民泊が実情で、数日の滞在でホストとゲストが顔を合わせない。これは民泊をビジネスとして捉えており、清掃から管理までも管理会社に任せているホストが少なくない。そこにプラスして、賃貸物件をオーナーの許可を得ず、無断で民泊を営むケースが数多いと耳にする。その結果、不特定多数の外国人の出入りから、近隣の通報などによりオーナーの耳に入り、強制退去への道になるケースが後を絶たない。

民泊をやる条件

そこで僕は日本でまだまだ少ない、ホスト滞在型の民泊を東京でやることにした。僕とゲストが顔を合わし、ひとつ屋根の下で宿泊をする体験型民泊だ。その民泊をやる条件としては、主に下記の条件があがった。

  1. 東京都内で、最も外国人旅行者が多く集まる地域に近い
  2. 僕が愛せる街
  3. オーナーの許可を得られる一軒家の賃貸物件

東京で民泊をできればどこでも良いということはなかった。空港と家を結ぶ電車、またはバスの所要時間は1時間以内。その間には、重要な観光名所があると良い。そして何よりホストが住むことから、僕自身が愛せる街でなくてはならない。

今では珍しくなくなった地域融合型のゲストハウスだが、僕が目指すのはまさにそんな民泊で、地域情報を発信し、地域とバックパッカーとのコミュニケーターとして活動をする場所造り。時代は共存、共生への時代へ変化している。おそらくあと10年後には、共存、共生のかたちが今より色濃くなる時代になると思っている。また、日本の将来に不安を覚える若い世代が、国際交流や観光、まちおこしという切り口で、異文化共生の将来を造っていくことだろう。

次に肝心な箱の存在。それはオーナーから民泊の許可を得られる、一軒家の賃貸物件だった。僕の頭にマンションやアパートなどの集合住宅を利用した民泊は毛頭なかった。集合型の住宅は、たとえオーナーの許可を得たとしても、管理組合で禁止にしているケースも少なくない。それでなくても、元々色々な人々が集まって暮らす場所に、不特定多数の外国人旅行者が出入りする状況は、騒音問題も含めてトラブルの元になるのは目に見えているからだ。さらに、集合住宅ではなく、日本における普通の一軒家を体験してもらいたいのも理由だった。

地域を決める

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地域を決めるのは早かった。それは葛飾区だ。京成押上線沿線は、成田空港と羽田空港から共に1時間以内の場所にある。そして外国人旅行者が多く訪れる浅草までは十数分圏内、世界遺産の西洋美術館がある上野、世界に誇れる秋葉原、銀座までは約30分圏内と、立地に関しては文句がなかった。

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そして僕が愛せる街。これも文句はなかった。私鉄沿線に残る昭和の佇まいは、この沿線となるとよりディープさが増した街だった。通りを歩くと、昔からの大衆酒場や惣菜店などが今もなお賑わいを見せており、寂れた私鉄沿線の街とはかけ離れていた。

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そこにきて、葛飾区は家賃の相場が安いことも後押しした。宿泊業は稼働率に目がいきがちだが、実は利益率を気にしなければならない。月々の支払いと初期費用を抑えた運営をしたいと思っている。しかし僕が目指すのはホスト滞在型で、さらに利益を当てにしなくても良い、月々の支払いができる物件だった。

地元の不動産屋

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地域が決まったら物件探しとなるわけだが、まずは葛飾区で不動産業を営むXさんに、不動産業から見た民泊についてお話を伺う機会を葛飾在住で、ブログ『isLog』を運営されているishikawaさんにセッティングしてもらった。ishikawaさんは当ブログの横須賀記事でも何度か登場してもらっている方だが、これから民泊を始めようと思っている地域に、友人が住んでいるのは心強かった。

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そこで出た不動産業を営むXさんの見解はこうだった。

  1. 管理物件は賃貸を目的としており、オーナーから民泊の許可を得るのは難しいだろう
  2. それでも不動産屋に顔を売り、民泊許可物件の話しがあれば、連絡を貰うようにする
  3. 民泊賃貸物件サイトを活用する
  4. 空き家を見つけて、オーナーと直接コンタクトをとる
  5. ボロ家を土地ごと購入し、上モノを建てる
  6. 不動産業として推奨はしないが、オーナーに無許可で運営する(つまり、それくらいオーナー許可は難しいという話し)

不動産業を営む方のリアルな話しを伺うことができた貴重な時間だった。特に2番の不動産屋に顔を売る話しと、4番の空き家を探す方法は深く印象に残る内容だった。そして何よりも、普通に物件を借りる感覚で不動産屋に足を運んでは駄目だということが分かっただけでも、有り難い話しだった。ただ、賃貸で考えていた身にとって、5番の土地の購入は頭になく、腰が抜けそうになったが……。

 

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物件探しの旅

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不動産業を営む方の話しを伺い心強さが増すと、いよいよ民泊物件探しの旅が始まった。まずは不動産屋で顔を売るための簡単なプレゼン資料作り。これは不動産屋の人に、記憶と記録に残すためだ。そして空き家探し。これは足で稼ぐしかない。間取りは分からないが、希望の広さを外観で判断するしかない。

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そうと決めたら、まずは空き家探しから始まった。資料はいらない。とにかく足で稼ぐのみ。すると一軒の空き家の存在があった。築年数は40年くらいだろうか。間取りは分からないが、大きさは希望するものと合う。

「ここだ。ここしかない」

根拠はなかったが、何となくここで決まるような気がした。間取りも希望通りのような気がする。人間、前向きな時はポジティブな思考になるものだが、僕は過去に有名な占い師にも認められた直感派だった。それが想いを後押しする。


オーナー探し

空き家を見つけたのは良かったが、そこは文字通り空き家。オーナーを含めて、誰も住んでいない。これでは連絡のとりようがなかったが、近所に住む友人のishikawaさんの協力が大きな鍵となった。ishikawaさんの話しによると、こうだった。

  1. 空き家には昨年まで高齢のおばあちゃんが住んでいて、他県に住む娘夫婦に引き取られた
  2. 住所や電話番号などの個人情報は分からない
  3. そして物件が売りや貸しに出されているかも分からない


まずはishikawaさんを通して、近所の町工場の人に、おばあちゃんの行方を伺ってもらった。すると事態は動いた。町工場の人から近所の人へと話しは伝わり、おばあちゃんが引き取られた娘夫婦の連絡先が分かったのだ。地域の交流が乏しいといわれる東京だが、下町は違った。これが下町ネットワークかと頷いた瞬間だった。

オーナーと電話会談

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連絡先が分かると、まずは友人のishikawaさんから連絡を入れてもらった。ishikawaさんは、オーナーのおばあちゃんと細やかな交流があったのだ。見ず知らずの僕がいきなり連絡をするより、交流のあった友人にワンクッション挟んでもらった。電話の相手は高齢のおばあちゃんではなく、娘夫婦に相手をしていただいた。すると、こんな話しを伺えた。

  1. 空き家をどうしようか考えていたところだった
  2. 借りたいのであれば、前向きに検討する
  3. 外国人を含めた旅行者を泊める宿泊業も前向きに検討する

声をかけさせていただいたタイミングが良かった。オーナーは空き家をどうするか悩んでいたのだ。そして許可を得てやりたい民泊にも理解を示してくれた。娘夫婦の夫は海外出張が多かったらしく、外国人に抵抗がなかった。そして出張の行き先は主にアジアで、僕の旅との共通点もあった。

とりあえずオーナーと話しができたのは、最大の収穫だった。そして借りることも、旅行者を泊めることにも、前向きに検討してくれたことは、非常に大きく意味のある電話会談となった。 

まとめ

地元で不動産業を営む方の話しを聞くところから始まった民泊可能賃貸物件探しの旅だったが、なんと一軒目の空き家探しで好感触を得られる状況となった。これにはオーナーの気持ちひとつにかかっているが、それに至るまでのプロセスである、友人、町工場の人、近所の人の存在と、地域のコミュニケーション、ネットワークの結果である。よそ者である僕だけの存在では、こうはならなかっただろう。感謝の気持ちがこみ上げた。

さて、次回はオーナーとの面談、内覧と話しは進むが、間取りや賃料の条件、家の傷み具合など、希望の条件と合うかが課題となる。そしてオーナーが僕を気に入ってくれるかどうかも大きな鍵となる。一軒家の賃貸物件でオーナーの許可を得た民泊への道はまだ続く。

>>>続・空き家の一軒家でオーナーの許可を得た民泊を始める方法 〜契約編〜 はこちら

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