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グレーゾーンのなかで生まれるタイの乗り物と日本の民泊

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世の中グレーゾーンなことが沢山ある。法律、規則、条例、社則、校則……。どれもルールを決めたことなのに、解釈の仕方というなかでまた議論がなされる。グレーゾーンというやつだ。言葉とは奥深い。それでもグレーゾーンと上手く寄り添っていくことが、社会で柔軟に生きていく方法のひとつだとも思っている。そのグレーゾーンを僕がアジアを旅したなかに当てはめてみると、上手く寄り添って生きている国が、おそらくタイという国だろう。

 

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タイのバイクタクシー 

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タイのバイクタクシーに何度か乗った。バンコクに住む友人と一緒に向かった日式居酒屋へ向かう足として、最寄りのBTSの駅から言われるがままに乗ったのが、タイでの最初のバイクタクシー経験だった。乗車時間は5分くらいだったと思う。あっという間に駆け抜けたバンコクの風だった。

 
その後タイ国内の交通手段を調べるため、日本で販売されているタイのガイドブックを開いた。すると大型バスとタクシーは必ずと言っていいほど掲載されている。大型バスは日本人に人気のあるチェンマイ、パタヤ、ホアヒン、そしてカンボジアやラオスなどの国境を越える国際バスに関するガイドが主だ。そしてタクシー。これは数種類存在するタクシーの色と、初乗り運賃、そしてぼったくりやニセタクシーに関する記述が多い。旅好きの友人の間でも、ピンクが良い、いや、黄色と緑が安心だと、その真実は未だにハッキリしない。
 
そこにきて、乗り合いバスのロットゥーやバイクタクシーに関する記事を掲載しているガイドブックは少ないように思う。なぜだろう。そんな疑問を抱いていたら、旅行作家の下川裕治さんの新刊『週末ちょっとディープなタイ旅』のなかで知ることができた。理由はこうだ。事故が多く、政府の認可が介在しない。いわゆるグレーゾーンのなかで、自然発生的に生まれた乗り物だからだ。その曖昧さと利便性の間で、ガイドブックの制作社は迷っているらしい。

行政が認可してはじめて新しい交通機関が生まれる日本とは違い、まずやってしまうのがタイ人なのだ。認可や許可はその後からついてくると下川さんは著書のなかで話す。その緩さがタイの国民性に表れている部分でもあり、日本に人気のある国だと僕は思っている。

日本の民泊

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交通機関ではないが、昨今の日本でも似たようなことがあった。それは民泊だ。民泊とは一般の民家に対価を支払って宿泊をすることで、airabnb(エアビーアンドビー)や、HomeAway(ホームアウェイ)などが、インターネット仲介サービスを開始したことにより近年過熱している。その過熱っぷりにマッタをかけたのが、ホテル・旅館業だった。本来ホームステイの型をとる民泊に対して、対価を支払っているなら旅館業法の適用が必要なのではないかと噛み付いた。ホテル・旅館業からしたら死活問題に繋がり、当然のことだった。

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それからいつのことだろうか。旅館業法を管轄する厚生労働省では、民泊サービスを実施するには、旅館業法に基づく許可が必要と唱えるようになった。ただ、その手引きを覗いてみると、「有償で繰り返し」や、「基本的に旅館業にあたる」などの、グレーな文言が並んでいるのだ。無理もなかった。民泊は本来ホームステイ型の宿泊であり、旅館業ではないからだ。ただし、各自治体の保健所は無視をしなかった。あからさまな営業や、利益で物凄く潤っている会社や団体などには何度も警告を発し、それでも無視を決め込む者には逮捕という手段をとった。これが民泊はグレーゾーンと言われる所以だった。無許可民泊は全体の70%近くにも及ぶ。次から次へと現れる民泊を摘発しないのが現状なのだ。

認可や許可が後からついてくる民泊

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このような民泊を巡る一連の流れに、政府は断を下した。2016年には大阪府や東京都大田区で特区民泊の運用実施。今年2017年3月10日には住宅宿泊事業法案、いわゆる民泊新法案を閣議決定したのだ。新しいものに対して、認可や許可、そして法律が後からついてきた事案だった。

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民泊新法とは?

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民泊ホストとして民泊を運営するには、主に以下の内容となった。

民泊ホストに必要な届出

・商号、名称または氏名、住所(法人の場合は役員氏名)

・住宅の所在地

・営業所または、事務所を設ける場合はその名称と所在地

・住宅宿泊管理業務を委託する場合は、委託先の住宅宿泊管理業者の商号など

・図面の添付

 

民泊ホストの業務

・1年間の営業日数の上限は180日

・各部屋の床面積に応じた宿泊者数の制限、清掃などの衛生管理

・非常用照明器具の設置、避難経路の表示、火災・災害時の宿泊者の安全確保

・外国人観光客向けの外国語による施設案内、交通案内

・宿泊者名簿の備え付け

・周辺地域の生活環境悪化防止のため、外国人観光客に対する外国語を用いた説明

・周辺地域の住民からの苦情、問い合わせに対する適切かつ迅速な対応

・届出住宅ごとに公衆の見えやすい場所に国が定めた様式の標識を表示

・宿泊日数の定期的な報告

 

今回の民泊新法を見ると、許可制ではなく届出制なのがハードルの低いとこだろう。その一方で、営業日数の上限が180日に制限されたことが大きい。しかもこの制限は自治体によって短縮できることができるのだ。ただ、旅館業の客室稼働率は50%が目安なので、年間180日はいい線をついていると共に、ホテル・旅館業にも配慮した結果が伺える。

民泊の今後

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さて、閣議決定された民泊新法だが、この法案が吉と出るか凶とでるか。すでに民泊で生計を立てている人にとっては、営業日数の上限が壁となり凶と出るだろう。すると営業日数の上限がない簡易宿所営業としての許可となるが、そこには許可への高いハードルがそびえ立つ。

ただ、民泊新法は安倍政権が目指す観光立国が後押ししたのは事実だ。訪日外国人の数は、昨年(2016年)で2千万人を超え、2020年までには4千万人を目指している。2020年の東京オリンピックだけでしょ?と言う人がいるが、それでは昨年の訪日外国人の数はどう説明するのか。そこには各国へのビザなし入国への緩和が大きくすすんだことが要因にある。

また、オリンピックでいえば、来年(2018年)には冬季平昌オリンピック、2022年には冬季北京オリンピックというビッグイベントが約8年もの長期間にかけて開催されるのである。韓国と中国。どちらも飛行機で約2時間圏内で、LCCのセールを利用すれば韓国は片道4千円ほどで移動ができる。東京ー大阪間より断然安いのだ。

まとめ

民泊新法は早くて1年以内、2018年1月からの施行が噂されている。また、旅館業法のホテル営業(洋室客室を主体)と、旅館営業(和式客室を主体)との境目の緩和も噂されている。そして日本の人口は今後、30年後に1億人を割る見込みで、自国民相手だけの観光業だけでは成り立たなくなる。訪日外国人相手に観光業へ力を入れ始めた政府と、民泊を含めた旅館業法の今後を僕は注目したい。

 

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