さて今回の記事は楽しかったアジア周遊旅の最終日、タイのバンコクからマレーシアのクアラルンプールを経由して東京へ帰る道中を描く。のはずだったが、搭乗する飛行機がバンコクで遅延したため、クアラルンプールで乗り継ぎできなかったのである。そのため急遽クアラルンプールで一泊する羽目になった。そんなドタバタ劇をお届けしたい。
ドンムアン空港へ
2014.05.10(12日目)07時40分
朝日が眩しいタイ最終日。4月29日から始まったアジア周遊も終わりだ。最後の数日は友人S君宅にお世話になった。そのS君が住んでいるラチャテウィー駅前からタクシーに乗ってドンムアン空港へ向かった。インラック首相失脚によるデモ行進で渋滞も予想したが、朝早かったのが功を奏したのかスムーズに空港へ着いた。
・タクシー料金:ラチャテウィー駅→ドンムアン空港 157B(約25分)
遅れるAK881便
10時00分
僕が搭乗する便は10時発のエアアジア、クアラルンプール行きだ。そこで同じくエアアジアの14時30分発羽田行きに乗り換える。しかし飛行機の到着が遅れている。乗り換えには間に合うのだろうか。結局離陸したのは10時40分だった。それからエアアジアの印刷ボーディングパス問題。ここドンムアン空港ではそのままで搭乗できた。国や飛行場にかかわらず統一してほしいものだ。
乗れなかった東京行き
13時30分
クアラルンプールに着いたのは13時だった。それから飛行機を降り広い空港内を歩き乗り換えの場所まで来た時には13時30分。出発まではあと1時間ある。しかし通路にいるスタッフは乗り換えの受付を締めきったと話すではないか。
「なんてことだ。冗談じゃない」
ともかくエアアジアのカウンターへ向かうと、あっちへ行ってくれ、こっちへ行ってくれと、3〜4つのカウンターをたらい回しにされ、広い空港内を行ったり来たりと、心身共に疲れて果ててしまった。
結局航空券は明日11日の14時30分発羽田行きに無料で振替えられた。明日は日本で1日ゆっくりしてから仕事に向かおうと思っていたが、遅延で帰れないための保険の日となるとは想像していなかった。まさかのアジア周遊延長戦。マレーシア編が始まった。
オープンしたばかりのターミナル
15時00分
クアラルンプールは台湾からベトナムへの乗り換えで経験しているのだが、なんか様子がおかしい。雰囲気が違うのだ。あのときは夜中で今回は昼間。いや、そういうことではない。初めて来た感覚だった。あの時はクアラルンプールではなかったのか。どこの国だったんだ?。疲れたせいで頭がおかしくなったと思ったら、そうではなかった。今いるターミナルは、5月2日にオープンしたばかりのLCC専用ターミナルだったのだ。しかもエアアジアは前日の9日に移転したばかり。そんな新ターミナルを見ることができたのは、東京への便に乗れなかったおかげでもある。ただその反面、これからどうすればいいのか分からない不安も芽生えた。マレーシア・クアラルンプールのことは何も分からない。
空港エリア内には「ASK ME」の看板を持ったお助けマンがたくさんいた。僕はそのお助けマンに、この近くで安いホテルを聞いた。すると前日にオープンしたばかりのエアアジア系列ホテルの「Tune Hotels」があるというので向かってみることにした。
Tune HotelsとKLIAエクスプレス
しかしホテルは満室。空港近くでの宿泊は諦めた。これからどこに行ったらいいのだろうか。スマホで調べようとするも、こういう時に限って空港内のFreeWi-Fiが繋がらない。あてもなくフラフラと歩いていると頭上に「KLIAエクスプレス(電車)」という看板が見えた。電車だ。駅のカウンターに行き、この路線で一番大きな街を駅員に訪ねた。すると終点の「KLセントラル駅」と話す。とりあえずKLセントラル駅へ向かってみよう。マレーシアリンギットを持っていないため、切符の支払いはクレジットカードで済ました。
・料金:KLIA→KLセントラル RM35(約30分)
考えてみれば空港近くのホテルに缶詰なんてつまらない。縁があってのマレーシアだ。せっかく1泊するなら街に出た方が旅じゃないか。想像もできないKLセントラル駅を目指すと、気分が高揚してくるから不思議だ。

KLIAエクスプレスは約30分でKLセントラル駅に着いた。電車の乗り心地は大変良かった。電車というよりは、まるで新幹線のようだった。車窓からの景色は南国特有のヤシの木が無数に見え、一体どこへ連れていかれるのかという気分になった。
KLセントラル駅とホテル探し
それにしてもKLセントラル駅は綺麗で賑わっている。確かにここは街だ。これなら宿はなんとでもなると思い駅の外に出ると、目の前にヒルトンホテルがそびえ立っている。さすがにヒルトンには泊まれない。いや、まさかの1泊だ。旅の最後に贅沢してやるかと一瞬頭を過るが、1人で泊まっても仕方がない。
「こういう時は駅の反対側に手頃な宿があったりするんじゃない?」
と思い駅の反対側に向かうと、予想は的中した。

My HOTEL
ホテルの名前は「My HOTEL」。赤と白の外観が特徴的なビジネスホテル系だった。宿泊代はクレジットカードで大丈夫だが、デポジットだけは現金だと話す。僕は事情を話すと、結構あっさりとデポジットは必要ないと勘弁してもらった。この辺りは東南アジア特有の緩さというものなんだろうか。
My HOTEL の室内
◇シングルにしては大きい?セミダブルでしょうか
◇テレビ、机と椅子、水が2本とインスタントコーヒーもついている
◇トイレ&シャワーは室内。この類のホテルだから清潔
My HOTEL
住所:No.51&53,Jaran Thambypillai,Brickields,50470 Kuala Lumpur.
料金:RM110(約3,500円)設備:FreeWi-Fi、カードキー、エアコン、ホットシャワーとトイレは室内(水圧、温度良好)、水、インスタントコーヒー、タオル付、テレビ付
その他:コンセント変換アダプタがいらない形状。窓の建付けが悪い。
Booking.com|My Hotel|宿泊予約・レビュー・空室確認
クアラルンプールで過ごす、たった一夜の旅。今夜の寝床が決まると、KLセントラル駅構内のATMでキャッシングをして、マレーシアリンギットを手に入れた。それは食事をするため。腹が減ってはKLで生きられぬ。KLセントラルのフードショップへ向かった。
◇KLセントラル駅構内のフードショップでチキンのプレート。価格:不明(忘れた)
適当なショップへ入って、適当に選んだチキンのプレート。こういう時はチキンを選んでおけば間違いないが、どうやらこの店を選んだことは失敗のようだった。まずい……。マレーシアの食事は口に合わないのかと一瞬不安になるが、また後で食べ直せばいいのである。
さて、食事を終えた会計時に気づいたが、今までの国と違ってマレーシアの通貨の単位は「セント」がある。このセントを使っていかないと会計時に小銭がどんどん貯まっていくのだ。
バーでビールを飲む
4月にオープンしたばかりのショッピングモール「nu sentral」を見ながら外に出ると、一件のバーを発見したので入ってみることにした。どうやら生ビールはカールスバーグのようだ。
◇音楽で客を楽しませてくれる。しかし肝心の客が入っていない
演奏がひと通り終わり二杯目の生ビールを飲み終えると店を出た。店員は陽気だし居心地も悪くないが、カールスバーグは僕の舌にあわない。違うビールを求めて中華系の店へ。マレー系の店は宗教的な理由から酒を置いていない。ということは、さっきのバーはマレー系ではないのか?バーは特別なのか?
チャイナタウンで食事
クアラルンプールの夜は、はしご酒を決め込んだ。適当な道を歩くと、中華系の店が連なる通りを発見。そこはチャイナタウンだった。歩道の席に腰を下ろすと、シンガポールのビール、タイガーで喉を潤す。マレーシアを代表するビールは無いらしい。
酒のツマミは温かい豆腐を注文した。豆腐の上には、ちょっと甘めに味付けされたタレが乗っている。これががとてもうまかった。
野菜がたっぷり入ったスープも注文した。ちょっと想像よりボリューミーだったが、味は絶妙で美味かった。塩分の効いた温かいスープは、異国の地で心を落ち着かせる。
さて、飛行機が遅れたことで予定外の初マレー滞在となっったが、マレーシアは多民族国家なのだ。特にマレー系、中華系、インド系が多いようだ。僕が食べた中華料理をはじめ、インド料理、そしてマレー料理と各国の料理を街中で手軽に食べられることが分かった。
腹を満たすと、ホテルへ帰った。思わぬ形で一泊したクアラルンプールの夜は、KLセントラル駅周辺で飲み食いしただけで終わったが、マレーシアといえば世界遺産のマラッカやペナン島があるではないか。さすがに今から行ける距離では無いが、クアラルンプールのシンボル、超高層ビルのペトロナスツインタワーくらいは見に行けばよかったかもしれない。よし、次の旅はここから始めてみよう。
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